山崎達也個展【おいしい間隔】

会期2022/2/20(日)~2/26(土)
時間AM11:00時~PM18:00
最終日は17:00まで

在廊日

20212223242526

【おいしい間隔】

 最近、言葉に興味があります。

 おそらく人間がいなければ、言葉というものは世界に生まれていなかったでしょう。つまり言葉は、人間の知能と自然界の間に生まれたものだと思います。言葉の由来や成り立ちを考えることは、古来より人間がこの世界をどのように見つめてきたのかを考えることでもあると思っています。

 では、「人間」という言葉を作った人間達は、自分たちのことをどう捉えていたのでしょうか。ヒトを表すだけなら「人」でよかったはずなのに、「間」が付け加えられている。この点から私は、ヒトは個人でありながら共同体でもあるということを思い出します。

 ところで、最近の私にはお気に入りの言葉がいくつかあります。「佇まい」「間」「境界」「コク」「透明」等々…。

 なんとも言えないふんわりした印象を抱かせる言葉が気になるのです。気配は感じているのに正体をはっきり説明できないモノとでも言うのでしょうか。正体が知りたくて堪りません。

 おいしいものを食べた時、「うーん、コクがあるね。」なんて呟くのですが、”コク”の正体をはっきり説明できたことはありません。”コク”って一体なんなのでしょうか…。

 展示名からお分かり頂ける通り、本展示は「間」をテーマとしました。「コク」に負けず劣らずの掴み所がない言葉だと思っています。最近の自分は、「間」の正体を探るべく作品制作に向かっていたような気がします。

 20点の作品をご用意いたします。ご高覧頂ければ幸いです。

※DM表側の写真は、石を用いた作品「個体の間隔」の一部を撮影したものですが、展示作品のほとんどが壁掛けの平面作品です。

[作家プロフィール]

山崎 達也

1999年 大阪府出身

2018年 4月 大阪芸術大学美術学科入学

2022年 3月 大阪芸術大学美術学科版画コース卒業見込み

個体の間隔
h320×w320
綿布/アクリル絵具/石/ニス/木
二つの石が落とした一つの影を見ている。二つの物品を、一つの「組み作品」として見ていることに似ていると思う。
点は隔け合う
h233×w447
和紙/油性インク/木
荒い網点の写真画像をリトグラフで印刷した。
離れてみると、点のまとまりが二つの石の像を見せている。
近くで見ると、二つの石は一つのまとまり。
空奇景
h200×w200
ワトソン紙/ジェッソ/アクリル絵具/木
一つだけを見ていると思っても、本当は二つ見ている気がする。
それとそれ以外を判別しないと一つは見えないからだ。
空偶景
h200×w200
ワトソン紙/ジェッソ/アクリル絵具/木
「二つ並んでいる」と無意識に感じる時、何か二つを結びつけているのだろう。
物体の方からすれば、全くの無関係かもしれないのに。
豊かな白
h245×w250
ワトソン紙/ジェッソ/アクリル絵具/マットバーニッシュ
色をたくさん含んだ白を描きたいと思った。
それを白と言えるのかはわからないが。
透明箱
h416×w416
キャンソン紙/油性インク/アクリル板/マットバーニッシュ/木
透明がポッカリと浮かんでいる様子を作りたいと思った。
透明は、奥が透けて見えることを言うから、見るものじゃないかもしれない。
もし透明それ自体を見ることが出来たなら、それは何を見ていることになるのだろう。
異なる/個となる
h585×w475
和紙/油性インク/木
一つを分割することで、二つが生まれる。その一方も、さらに分割できる。それは果てしなく続いているのかもしれない。
食み出す
h567×w340
綿布/油性インク/銅板/水性ペンキ/木
物事が上手くいかない時、自分のダメさがはみ出ているのだと思い込んでいた。しかし最近は、少々はみ出てしまうことの方がむしろ自然で普通だと思う。
緊張と暖和
h427×w728
綿布/油性インク/水性ペン/木
某有名お笑い芸人曰く、「緊張と暖和」はお笑いの基本らしい。確かに人間の快楽は、その繰り返しの中にあるのかもしれない。
本作は、パネルに貼った布のテンションのかかり方を定着させるために作成した。
対応関係
h315×w217
キャンソン紙/油性インク/アクリル絵具/木
色の相環を見ていると、色も自然現象の一つだと言うことを思い出す。
多分、丸い地球のイメージと重なるからだ。
もしかして、補色同士がせめぎ合って無色になる部分は、地球でいうところのコアに当たるのかな。
健全なグレイ
h205×w205
キャンソン紙/油性インク
三原色を重ね、無色になるポイントを作りたいと思った。無色になるということは、三色の力がそこで気持ちよく循環しているということじゃないかと、そんな気がする。
流動と固定
h312×w240
アルミ板/アクリル絵具/ニス/木
シルバーがグレーに見えるって、なんか不思議だ。金属の移ろい続けるグレーを、絵具の確固たるグレーでなぞってみた。
間主観
h422×w720
写真/木/アクリル板
とある参道に並んだ柵の繋ぎ目を撮影した。
まるで人間関係みたいだ。
タイトルは現像学の用語「間主観性」という言葉から拝借した。
無関係の佇まい
h390×w282
写真/木/アクリル板
こちらは柵の末端部。孤高な人を見ているみたい。
儚い像
h139×w205
和紙/油性インク/木
素材の味を生かす料理にハマっている。さっと火を通した野菜を塩や醤油だけで食べたり、和風だしでじっくり煮込んだ大根等々。これだけで十分おいし作るのも楽しい。
本作は趣味の反映だと思う。淡い描写で際立ったインクの艶・紙の質は、絵画における”素材の味”だ。
線の成り立ちⅠ・Ⅱ
h205×w205
ワトソン紙/ジェッソ/アクリル絵具
一本線を繰り返し描くことで、一本の線を描く。
白を見せる青
h160×w200
ワトソン紙/ジェッソ/アクリル絵画
白を見せる青と、白を隠す白。
見えているものは、無いのではなくて隠れているだけという意識がある。
縦は横へ、そして四角にも
h160×w200
ワトソン紙/ジェッソ/アクリル絵画
僕がやったことは、絵具で縦線をいくつか引いただけ。
少しの工夫で横線も四角も見えてくる。
正方形を作る
h160×w200
ワトソン紙/ジェッソ/アクリル絵画
クッキリと描いた正方形は疑わしい。真に等しい縦横比で本当に描けているのかが心配になる。そういうものは、ぼんやりと頭の中で作っている方が安心だ。

冬季休暇

旧年は皆様のおかげで多くの感動と喜びをいただきました。

新年よりギャラリースタッフ一同、昨年同様素晴らしい作品を皆様にお見せしていきたいと、はりきって運営してまいります。

2021/12/28〜2022/1/4 まで休みます。

2022/1/5より営業いたします。

中野加菜(自己性制欲)

タイトル自己性制欲
手法日本画
サイズ h275×w275mm
価格¥16,000 税込

中野加菜(接吻)

タイトル接吻
手法日本画
サイズ h220×w270mm
価格¥22,000 税込

中野加菜(アンビバレンス)

タイトルアンビバレンス
手法日本画
サイズ h455×w535mm
価格¥55,000 税込

中野加菜(目移りする欲)

タイトル目移りする欲
手法日本画
サイズ h330×w530mm
価格¥55,000 税込

明松政二/kagari seiji

略歴 / Education

1949年大阪府泉佐野市に生まれる
1973年中央大学経済学部卒業
1974年 ~77年日本学術振興会
1977年 ~83年泉州梱包(株)
1982年茨城・西の内和紙 菊池五介紙匠から紙漉施工程を学ぶ
泉佐野市に紙漉場を設け、以後独学に入る
1983年京都・国際紙会議に参加
1985年「紙縁展」を大阪・西野田公設市場で開催。以降、第二回弘前、第三回大阪
1986年第一回四人展「紙と木と土の創作展」京都・山科毘沙門堂=テーマ「風」
1987年インドへ、南インドで赤土を採取 韓国へ、韓国式紙漉、紙漉道具の調査
東京・第四回「紙縁展」
第二回四人展「紙と木と土の創作展」=テーマ「水」
1988年ニューヨークへ、「歌舞伎の華展」(ジャパンソサエティー)で 和紙人形と京からかみと紙漉の三者によるデモンストレーションに参加
1989年「紙縁梁」を建設(住居と紙の関わりを体験する実験的空間)
第三回四人展「紙と木と土の創作展」=テーマ「水」
1990年金沢・高洲堂ギャラリーで個展
第四回四人展「紙と木と土の創作展」=テーマ「火」
徳島・阿波和紙伝統産業会館で個展=テーマ「表現する紙」
熊取町・サンミニアーノギャラリーで個展=テーマ「紙のある風景」
大阪・ギャラリーシャンソニエで個展=テーマ「ひと、紙そして間」
1991年第五回四人展「紙と木と土の創作展」=テーマ「空」<完結>
沖縄へ、南方植物の造形を開始
1992年山野に自生する草木を採取、試行錯誤を重ねる
奈良・薬師寺での伎楽法要のため、伎楽面を制作
1993年西宮・五人展「森の贈り物」にキョウチクトウの紙を出品
フィンランドへ、ユバスキュラー市の招きで作品展と紙海のワークショップを行う
1994年岸和田・自泉会館で個展=1985年~94年の主な作品を展示
西宮・アートスペース森羅「素材展」に墨とベンガラ、コバルト染めの漉返紙を出品
鳥取・因幡万葉歴史館に展示のため、五色麻紙を制作。
大阪・アップウェル船場ビル、フロントロビーの壁装紙を制作
1995年豊中・ギャラリーアートボックスで個展=無花果の紙を出品
米国・シカゴへ、シカゴ市の招きで紙施のワーックショップを行う
1996年京都・ギャラリーマロニエで個展=1985年~94年の主な作品を展示
ネパールへ、東部バルビセ地域の紙漉と紙漉場の調査
三重県青山町霧生に新しい構想に基づく仕事場の建設を始める
1997年那覇・リュウボウ美術サロンで個展=ガジュマルの紙を出品
豊中・ギャラリーアートボックスで個展=ガジュマルの紙と吉野楮による新作を出品
西官・アートスペース森羅でネパールの紙漉と紙漉場の報告会
大阪・クリスタルタワービルのローム(株)研修センターに「草木のオブジェ」を設置
1998年沖細へ、南方植物の紙焼を実施(3月~7月、読谷村・阿嘉島・東風平町) 東風平町・K FACTORY工房・ギャラリーで展覧会
1999年中西京子、「源氏物語とシェイクスピア劇の世界」展の舞台美術として2×8mの紙を制作
豊中・ギャラリーアートボックスで個展=樹皮紙を出品
北海道へ、北方植物の調査(石狩川流域)
2000年北海道へ、北方植物の調査(石狩川流域)
2001年豊中、ギャラリーアートボックスで個展=みなと紙、梶の木(吉野)の紙を出品
北海道へ、北方植物の調査(音威子府・焼尻島・天売島・支笏恵庭・黒松内・函館山)
2002年北海道へ、北方植物の紙海を実施(6月~7月、音威子府)
奈良・東大寺大仏開眼1250年・伎楽法要のため伎楽面を制作
2003年北海道へ、北方植物の紙漉を実施(4月~5月、音威子府で雪晒を実施 8月~10月
1,8×4mの紙を制作エコミュージアム・アトリエ3モアで展覧会)
2004年伊賀・霧生アトリエの整備
北海道・音威子府「樹と語る会」に北方植物(6点)を出品
2005年豊中・ギャラリーアートボックスで個展=北方植物(6点)幻想高麗紙700枚を積み上げたオブジェを出品
2006年1月 台湾へ
3月大阪.CASOで個展=北方植物上南方植物展覧会
11月東京で個展
2007年3月沖縄へ浦添美術館で北方南方の展覧会
豊中アートボックスで個展国民=沖縄の植物を漉くクバのオブジェ
8月北海道へ。北方植物正液く(8~1月3日)
2008年10月索東京松屋P2ギャラリーで個展松屋北南植物
2009年3月東京ミモザ(表参道)で個展ミモザを漉く
6月アートボックス、黒松のオブジェ
7月北海道へ
11月東京松屋へ
2010年7月ミツカン取材
2011年6月豊中ギャラリーアートボックスで最後の個展=庭の植物を漉く
4月大阪カッソ
7月韓国へ
11月東京
2019年ギャラリー住吉橋で個展
2020年ギャラリー住吉橋で個展
2021年ギャラリー住吉橋で個展

12月11日【土】

12月11日ギャラリーバス運行予定。
乗車料金無料
①11時にギャラリー住吉橋に集合。
②ギャラリーいろはに、に移動。
③ギャラリー住吉橋に戻りお昼休憩。各自自由にお昼をとってください。
④ギャラリーブラウカッツェ、に移動
⑤アーツビーギャラリーに移動
⑥ギャラリーレリックに移動
⑦ギャラリー住吉橋に戻り解散

【展示内容】
①ギャラリー住吉橋
 【クリスマス・アートマーケット】
 13名の作家によるアート作品・雑貨の販売
 住所:大阪府堺市堺区住吉橋町2丁3-18 住吉橋ポルト1階
🅿️駐車スペース有り

②ギャラリーいろはに
【Letter】
ウエダリクオ・玉城正紀住所:大阪府堺市堺区甲斐町東1-2-29
🅿️ギャラリー裏に駐車スペース有り

③ギャラリーブラウカッツェ
【only one Exhibition2021】 
大阪府富田林市加太1-3-24
🅿️ギャラリー前に駐車スペース有り

④Arts-B Gyallery
【ここはアートの無人販売所】

自由にアーチストが作品を展示します。住所:大阪府堺市西区鳳南町5ー517−115

⑤Gallery Relic
【坂下敬三作品展】

個展:坂下敬三

住所:大阪府堺市西区鳳南町3ー185

12月4日【土】

2月4日ギャラリーバス運行予定。
乗車料金無料
①11時にギャラリー住吉橋に集合。
②ギャラリーいろはに、に移動。
③ギャラリー住吉橋に戻りお昼休憩。各自自由にお昼をとってください。
④ギャラリーこころのままに、に移動
⑤アトリエスバルに移動
⑥ギャラリー住吉橋に戻り解散

【展示内容】
①ギャラリー住吉橋
 1枚目
 【明松政ニの紙展】
 明松政ニ個展 
手漉き和紙の展示
 
住所:大阪府堺市堺区住吉橋町2丁3-18 住吉橋ポルト1階
🅿️駐車スペース有り

②ギャラリーいろはに
 2枚目
【2021Berkeley-SakaiArt Exchange Exhibition 】
主催:一般社団法人 国際ART BRIDGE

国内、国外の作品展示

住所:大阪府堺市堺区甲斐町東1-2-29
🅿️ギャラリー裏に駐車スペース有り

③ギャラリーこころのまま
 3枚目
【エトセトラ展】 
CORONA 個展

大阪府泉大津市東助松町1-6-20
🅿️ギャラリー前に駐車スペース有り

④アトリエスバル
4枚目
【パーカー・コレクション】

54名のアーティストの作品をパーカーに印刷

住所:大阪府泉大津市東雲町6-19
🅿️ギャラリー前に駐車スペース有り

長井信夫(省察思考からの記憶の風景)

タイトル省察思考からの記憶の風景
手法デジタル版画
サイズ額込みw360×h510
価格¥25,000 税込